【エッセイ】他人のご機嫌をとる生き方を終わりにする


人類の古い集合意識には
選民意識せんみんいしき』というものが
しみついています。
     
   
   
この選民意識というものは、
古い宗教から今へと色濃いろこく残る
信念体系しんねんたいけいの一つでもあります。
  
     
     
例えば、ユダヤ教においての
“選民である”という考え方は、
ユダヤ人が神と特別な契約けいやくを結ぶ
唯一の民族であるという思想しそうです。
    
      
      
その教えを守っていくことによって
“終末”においてユダヤ人が救われ、
非ユダヤ人は淘汰とうたされると
彼らは考えていました。
             
          
               
このように
古い時代からの宗教を通じて、
この選民意識が世界へと伝わり
現代においても根強ねづよい信念となって
人々を苦しめているのです。
  
    
   
宗教色があまり強くない
日本人の集合意識にも
このような選民思想は
残念なことに色濃く残っています。
         
        
              
『自分たちは選ばれし
     特別な存在である』
という信念しんねんの上でのみ、
自分の価値が成り立つのだと
今も多くの人が信じ続けています。
            
          
            
そのために人々はこぞって
社会しゃかいから、また他者たしゃから
選ばれるような
承認してもらえるような生き方を
自然と目指すようになります。
     
    
    
このような信念の上に生きるとき
誰かのご機嫌をとることが
人生の目的になってしまうのです
   
   
      
この古い信念を
にぎりしめている状態では
自分がいかにすぐれていて
素晴すばらしい存在であるかを
他者ときそい合い
証明しょうめいしていかなければいけません。
          
        
             
“誰かや世の中に選ばれていない
    自分には価値がない”
       
      
          
もしかしたらこれを読んでいる
あなた自身の中にも
そのような葛藤かっとう
存在しているかもしれません。
       
      
       
でも、覚えておいて下さい
           
        
         
あなたは誰かよりおとってはいないし
誰かもあなたよりおとってはいません
  
    
   
またあなたは
誰かよりすぐれてはいないし
誰かもあなたよりすぐれてはいません
         
       
          
あなたが
誰かにえらばれていなくても
あなたにはるがない
存在価値があるし
   
   
  
あなたが
誰かにえらばれたとしても
あなたにはるがない
存在価値があります
          
       
         
すぐれた才能を持ち、
多くのとみや地位を持っている人を
目の前にするとき
人はうらやましさ感じたり
嫉妬心にさいなままれてしまうことも
あるでしょう
      
      
   
または、
自分を卑下ひげしたくなるかもしれないし
反対に、自分の無価値さを味わいたく
ないがために相手を
否定したくなるかもしれません
        
      
         
けれど本当は
その人とあなたをへだてるものは
一切、何も存在していないのです。
      
     
                  
私たちは、みな同じです。
創造主から放たれた
唯一無二ゆいいつむにのユニークさを持つ
完全なる存在です。
     
     
       
あなたがまだ
自分の本質ほんしつを知らずに
自分に欠けているものや
自分に足りないものが多く
あるように思えていたとしても
それは真実しんじつではありません。
            
          
            
宇宙全体には
我々われわれ人間の考えでは
まだ認識にんしきできないほど数多くの
魂が存在しています。
            
      
         
そして、その多くの魂の中から
この地球にやってこれるのは
ほんの一部の魂のみです。
             
           
                 
もしこの世界に『えらばれし者』が
存在するのだとしたら、それは
“あなた自身”だと言うこともできるし
“あなたをふくむこの世の全ての者”だとも
言いえるができます。
          
          
                
この地球で
望むビジョンを現実化していく時にも
他者と自分を比べるという
無意味むいみな事』を
手放していかなければなりません。
           
         
            
誰かや社会から
選ばれようと必死になり
自分の本質からかけ離れた
『サバイバル意識いしきからの選択』をする時
  
    
       
自分自身が持っている
唯一無二の純粋じゅんすいかがやききを
見失みうしなってしまうことがあります。
         
     
        
今この瞬間しゅんかんにおいて
既に存在している
『自分の完全性』を知らなければ
    
    
   
純粋な意図を放つことも
願いの現実化をたくすための
多次元存在たじげんそんざい召喚するしょうかんことも
不可能ふかのうでしょう。
         
        
            
決してそうならないように
あなた自身が
あなたの真の輝きから
目をはなさぬようにして下さい。
                  
         
          
あなたが
自分の内なる偉大いだいな光を
見失みうしわなければ
この広い地球の中で
どこにいようが何をしていようが
人生に迷うことはないのだから。
        
ノア